j.愛知県のいろいろ

2011-04-05

モナカ 最中 もなか! 〜白松がモナカ本舗(仙台)、不朽園(名古屋)と編みぐるみ和菓子店

営業再開!
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仙台「白松(しらまつ)がモナカ本舗」の“白松がモナカ”小サイズ


先の見えない原発事故、農産物や被災地域への風評被害、復旧・復興への険しい状況などに心痛め祈るばかりの日々は続きますが、そんな中で菓子店などの営業再開のお知らせは嬉しいニュースのひとつです。

仙台を代表するお菓子“白松がモナカ”を販売する「白松がモナカ本舗」が3月末に一部店舗で営業を再開しました。東京池袋にあるアンテナショップ「宮城ふるさとプラザ COCO MIYAGI」をはじめ、デパートなどでも入荷を開始しています。

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<パリッ>と<やんわり>の同居したような皮にたっぷりはさまれた餡は、手前:大納言、奥左:大福豆、奥右:胡麻の3種類。
どれも素材のふくよかな味と香りがしっかり感じられるのに、全体的にあっさりした印象の最中です。
ちなみに「白松がモナカ」というのは、白松のモナカ、ということ。


白松がモナカ本舗:(本社)宮城県仙台市青葉区大町2-8-23
※高島屋新宿店銘菓百選にて購入。

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名古屋「不朽園」の“菊最中”小サイズ


パリッと香ばしい皮に味わい深い小豆餡。このバランスと、餡のおいしさに感激してしまった「不朽園(ふきゅうえん)」の菊最中です。
箱に隙間なく詰められた最中の、最初のひとつが取り出しやすいように心配りされた包装にも感激しました。でも何より手提げ袋に大きく書かれた「最中づくり一筋」の字にまず感激したのでした。

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餡は粒餡。

この最中を買ったあと美容院に寄り、そこで地震に遭いました。そんな不思議な理由でも印象に残るお菓子となっています。


不朽園:名古屋市中川区尾頭橋3-4-8
※高島屋新宿店銘菓百選にて購入。毎月第2金曜日入荷。

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ところでわたしはやっぱり最中の皮が苦手なのです。そしてじつは、マカロンや越後製菓「ふんわり名人 きなこ餅」も少し苦手です。なんだか共通点が見えてきた気がします。
それはもう、味とは関係ないところで苦手なわけで。

といいつつ、いろいろな祈りを込めて編んだのは最中。
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マカロンに非ず、最中。
マーガレット最中に非ず、菊最中。誰がなんと言おうと菊。

編みぐるみ和菓子店“最中”はこちら

食べるのは苦手な最中の皮の、このデザインにたどりつくまで、どれだけ考えてどれだけ編み直してどれだけ落ち込んだことか。そして完成した最中の皮を積み上げて、どれだけ笑ったことか。
そのわりに、粒餡にする予定はあっさり変更してこし餡にしましたけれど。


編みぐるみ和菓子店をご覧くださいませ。

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ただいま宮城「玉澤」の“九重”を飲みながら記事を書いております。今日の吉祥寺東急では入荷未定となっていましたが、こちらも一部業務を再開したとのこと。
 →仙台「九重本舗 玉澤」のサイト
前回記事にした岩手「回進堂」の羊羹もあちこちで商品の入荷が始まったようです。
 →回進堂(岩手)/岩谷堂羊羹(とべないとりのおいしいBlog)
岩手の“南部煎餅”も各メーカーが順次営業再開しているもよう。物流面での問題で商品の入荷はまだのところが多いようですが、アンテナショップには震災後の商品が入荷しています。
 →東銀座「いわて銀河プラザ」のサイト
“かもめの玉子”の「さいとう製菓」は津波被害が大きく営業再開の目処が立っていないとのこと。全職員の生存確認はできたそうです。かわいい“かもめの玉子”を食べて笑顔になれる日がくることを祈ります! 信じています!
 →岩手県大船渡市「さいとう製菓」のサイト


和菓子 

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2010-10-18

名古屋銘菓? しるこサンド&シャチボン

これも忘れてはならない名古屋。

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「松永製菓」の“しるこサンド”

名古屋といえば小倉トースト、ですが、“しるこサンド”なんてロングセラー商品もあるんです。

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じつはこれは個別包装タイプなので正確な商品名は“スターしるこサンド”

ビスケット生地で練り餡をサンドして焼き上げたお菓子は、ビスケットのかりっとした食感と絶妙な塩加減が、とても懐かしい味わいです。懐かしすぎます。サンドといってもずいぶん薄焼き。ちょっと体調悪いと餡を見失いそうですが、たしかに餡が入っています。

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松永製菓のサイトにも肝心のしるこについてはほとんどふれていないのですが、とにかく北海道産小豆使用。リンゴジャムと蜂蜜も入っているらしい。

名古屋駅構内の売店では、いかにもお土産向けの箱入りしか見当たりません。ふらふらっと立ち寄った、街なかの食品店で袋入りを発見しました。


松永製菓のサイトはこちら


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そして名古屋旅の終わりには、JR駅構内「カフェ アローム」のあのコを目指す。

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“シャチボン” 会いたかったよ〜♪

もちろん、お城の金のしゃちほこがモチーフです。なんだかカワイイ。でもこれが店頭のショウケースにいくつも並んでいる様子を見ていると、小馬鹿にされているような気分になってきます。

だからというわけではありませんが妖怪っぽく食べ進めてみました。
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食べ物で遊んではいけませんっ!

たっぷりの生クリームの下には、これまたたっぷりカスタードクリーム。どちらもさらりと軽いので、ボリュームに負けることなく食べられました。シュー生地については特にふれませんが。


カフェ アローム:名古屋市中村区名駅1-1-4 JR名古屋駅 名古屋新幹線通り
シャチボンのページはこちら

和菓子

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2010-10-10

小松屋本家(愛知県知立市)/あんまき と 筒井松月(名古屋)/あやめ団子

今回は、JR名古屋タカシマヤでのお買い物の話。

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気に入ったーっ! 「小松屋本家」の“あんまき”


旅行前にJR名古屋タカシマヤ「銘菓百選」のウェブページをよくよく眺めておりました。ああー新宿や日本橋のタカシマヤにも、こんな情報提供を望むのだわーと思いながら。
東海地区のお菓子で何かステキなものはないかしら〜と見ていくと、あったんですよ、日替わり入荷銘菓のところに。

そんなわけでひとつは知立(ちりゅう)名物だという「小松屋本家」の“あんまき”!(知立市がどこにあるかも知らないけど)
たっぷりの餡をパンケーキのような生地で包んだ“あんまき”は、和菓子屋さんのワッフルを思わせる味わい。もともと焼き皮だけを二つ折りにしていたものを、1889年頃に餡を入れてみたら評判になって、以来愛され続け、現在も手焼きしているというお菓子です。
タカシマヤでは3本入り(粒餡2本、白餡1本)450円の販売なのですが、ずっしりとたいへんなボリュームでした。15センチ近くあったかな〜わたし、ばかみたいに元気なときじゃないとひとりで1本は食べられません〜。

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餡は粒餡と白餡。

かなり気に入ってしまったのですが、でも焼きたてを食べてみたいわぁ。。。と思ったら、レンジで温めてからオーブンで焼くと焼きたてに近くなるのですって。はい、その方が幸せ度がグンと高くなります。


小松屋本家:愛知県知立市西町西83番地
 ※JR名古屋タカシマヤ銘菓百選にて購入。木、日曜入荷。

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「筒井松月」の“あやめ団子”


あやめ団子というのは、だんご串の先端をたてに裂いた先にだんごをさしてアヤメの花に見立てるとか、紫色のこし餡をアヤメの色と表現するとか、調べてみると日本のあちこちにいろいろありまして、中にはみたらし団子をあやめ団子と呼ぶところもあったり。
とにかく、JR名古屋タカシマヤ「銘菓百選」の日替わり入荷銘菓にあった「筒井松月」の“あやめ団子”が気になったのです。

白3本、抹茶2本の計5本入りで680円。おだんごは球状ではなく棒状に伸ばしたものをカットした円筒形で、それを5個ずつ串に刺し、こし餡で挟んであります。写真を見ても、ね、おだんごがこし餡に挟まれているでしょう?

甘みのあるおだんごはこしがなくふんにゃりと柔らかい。半日経っても柔らかいままでした。こし餡はくどさがなくさらりとしています。柔らかいおだんごと軽い餡の組み合わせは、オソロシイことに2本くらい軽くぺろりと食べられてしまうのでした。いやー恐ろしい。
原材料に「塩」の表示がなかったのですが、たしかに塩をつかっていなさそうな甘さです。うまく表現できないけど。

偶然にもさっき知ったのですが、10/16(土)に新宿タカシマヤ銘菓百選に入荷するんですね。


筒井松月(松月餅菓子本舗):名古屋市東区筒井2-2-4
 ※JR名古屋タカシマヤ銘菓百選にて購入。水、土曜13時頃入荷。

和菓子

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2010-10-04

総本家田中屋(愛知県半田市)/生せんべい と 大口屋(愛知県江南市)/餡麩三喜羅

今回は、名古屋栄三越でのお買い物の話。

で、いきなりなんなのよ、これ?(笑)
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「総本家田中屋」の“生せんべい”!!・・?
 ただし、これは“徳用切れ端し”

世の中にこんなお菓子があるってまったく知らなかったのですが、世間知らずですかわたし?
「切り餅」というにはやや大きめの、のし餅のような状態の“生せんべい”なるものがJR名古屋タカシマヤの銘菓百選に積まれていました。とても気になりつつも通り過ぎて来たそのあとに、栄三越で見つけてしまったのです“生せんべい 徳用切れ端し”。切れ端? そりゃ買うでしょ。買わずにはいられないでしょ。

ということで「半生菓子」に位置づけられる“生せんべい”は歴史も古い知多半島名物。
1560年、桶狭間の戦いから逃れてきた徳川家康(と名乗る前の松平元康)が縁者を頼って半田までやってきたところ空腹と疲労で立ち往生し、農家の庭先に天日干しされていた焼く前の煎餅を、空腹のあまり生のままでいいからすぐに食わせろと頬張り、そのうえたいそう気に入ったので半田に滞在中は生のまま献上しろと申し付けた。とまあ生せんべいの誕生は概ねそんな話らしいです。

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水で練った米粉を蒸して団子状にし、砂糖を加えてさらに練り、薄くのばして切って乾燥させたものを三枚重ねで一枚にする。白色は上白糖と蜂蜜、茶色は黒糖を加えてあります。
三枚重ねになっているの、なんとなくわかりますでしょうか(茶色の餅の切り口に注目!)。ミルフィーユのような層ではなくて、一枚でもじゅうぶんそうなのを三枚。三枚重ねにすることで間に空気が入って旨味が増すのだそうです。

名古屋ういろうのルーツだという説もあるそうで、ういろう誕生についてはまた諸説ありますが、まあ仲間には違いない。ようするに甘い新粉餅でしょ〜とも思いますが。
重要なのは「せんべい」といいながら「生」で食すこと。とにかく弾力がすごくて、ひっぱればぎゅーんとのびるけれど、そののび方はお餅というよりゴムです、けっこうなチカラがいります(笑)。
ういろうのようなねっとりした食感もなく、ぶちっ、とちぎりながら食べるのはなんだか愉快でした。切れ端でよかったよ、食べやすくて。


総本家田中屋:愛知県半田市清水北町一番地 日休
※名古屋栄三越 菓遊庵にて購入。

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さてもうひとつはこちら。
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「大口屋」の“餡麩三喜羅”

文政元年(1818)創業の老舗和菓子店「大口屋」の支店が栄三越にあります。
大口屋の銘菓、一度聞いたら名前は覚えられなくてもムズカシイ名前のお菓子があることを忘れられない麩まんじゅう“餡麩三喜羅(あんぷさんきら)”は銀座三越などでも定期販売していますが、これまでなかなかタイミングが合いませんでした。いま目の前に並んでいるなら買えばいいじゃない、買おう。

お店は文政元年創業ですけれど、餡麩三喜羅は1973年の発売です。
山帰来(サンキライ。猿が枝のトゲに引っかかるのでサルトリイバラの名もある)の葉で包んだこし餡入りの生麩はなめらかで上品な味。山帰来の香りはちょっと覚えていないけれど。。。
麩まんじゅうといえばもちもちっとしてつるんとした食感のものが多いと思うのですが、餡麩三喜羅は、もちもちっつるん、のあとに、ぷしゅーーー(笑)。口の中で溶けていく感じがぷしゅーーー。とてもぷしゅーーーと「麩」を味わえるお菓子でした。


大口屋:愛知県江南市布袋町中67
※名古屋栄三越にて購入。

和菓子

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2010-09-28

亀末廣(名古屋)/茶三昧

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名古屋「亀末廣」の“茶三昧”


「手づくり魂」が終わって遅めの夏休みは名古屋で「あいちトリエンナーレ」。現代美術はわからないものはさっぱり受け入れることができませんが、楽しい展示はいろいろあったし、展示に関する読みの甘さをいいわけする係員はかわいそうだったし、草間彌生の水玉プリウスが街を走る姿も見たし、なんだか満喫しました。もちろん食べることも含めて満喫。

そんなわけでまずは老舗。1896年に京都の「亀末廣」から分家した「亀末廣」。
京都の本家ほどではないにしても、名古屋の「亀末廣」もビルの谷間にどっしりと重厚な店を構えています。

京都の亀末廣については、タイミングよくあんころりんさんが記事にしていらっしゃる。いつも頼りになるなあ〜(笑)
亀末廣/京都 和菓子めぐり甘党三昧〜2010 京のよすが、京都の土、玄米落雁…


ショウケースには木の箱に並べられた上生菓子や羊羹。お菓子以外にも由緒ありそうなものが置かれていて、気持ちが引き締まるような店内です。
さて、その日の上生菓子は見た目はやや地味な雰囲気でしたが、選んだふたつのお菓子、落ち着いた桃色のきんとんと栗餡を包んだこなしはどちらもじんわりと味わい深く、上品で風格のある味でした。
ええ、ちょっと箱を傾けてしまってお菓子がへこんでしまったので写真はありません。あしからず。


さて、写真の“茶三昧”は激しく心惹かれたお菓子のひとつ。もろこし粉の煎餅でたっぷりのこし餡をはさんでいます。
たった2つ購入したのに、上生菓子よりも丁寧に包装してくださいました。
この煎餅生地は麩焼き煎餅より香ばしい。こし餡はたっぷりどっしりのわりにくどくない。この“茶三昧”も風格のある味わいです。しばらく余韻に浸れてしまう。ああまたいつか食べよう、茶三昧。


亀末廣:名古屋市中区錦3-14-5(地下鉄東山線、名城線栄駅より徒歩3分) 日祝休


名古屋の和菓子といえば両口屋是清と美濃忠の2店はすべてのデパ地下に入っているんですね。でも亀末廣で満足したのでデパ地下では別のお菓子を目指します。それは次回。

和菓子

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2010-01-12

大極殿本舗(京都)/京丸太 と 川口屋(名古屋)/葩もち

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お気に入り! 「大極殿本舗」の“京丸太”


すっかり当たり前のように花びら餅が店頭に並ぶようになった昨今です。昨年末から新年にかけて、新宿タカシマヤの銘菓百選でもあちらこちらのお店の花びら餅を入荷していました。今年はどれにしようかな〜・・・と、いただいたリストを眺めていたら、かなり気になるお菓子を発見。

京都「大極殿本舗」の“京丸太”です。
白小豆の餡をカステラ生地で巻いたお菓子ですが、まず「白小豆の餡」にぐぐっときます。ちなみに包装箱にはカステラ生地のことを春庭良(カステーラ)と表しています。ふむふむ。

包みをあけると鼻先にほわんと卵と蜂蜜の香り。ああシアワセ〜。
きめ細かいカステラ生地に包まれた白餡は、インゲン豆の餡とは違ってねっとり感はなく、きりっとさわやかな味わいです。

※大極殿本舗の過去の記事はこちら→大極殿本舗(京都)/若あゆ と編みぐるみ鮎


大極殿本舗:京都市中京区高倉通四条上ル帯屋町590


***
さて、花びら餅はどれがどんな感じなのか、リストを眺めても一向に決められないので。

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えいやっ! と指差した先にあった名古屋「川口屋」の“葩もち”

椿餅が有名らしい川口屋の花びら餅は、ぽってりぷよ〜んとした羽二重餅※。紅い菱餅がないかわりに紅く染めた味噌餡をたっぷり包んでいます。

※2010/1/19追記。あんころりんさんの記事によると、卵白が入っていることから羽二重餅というより「雪平」というのが正しいようです。
 →川村屋(名古屋)川口屋(名古屋)ふたつの花びら餅 ぽってりタイプとフワンフワンタイプ

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ごぼうが飴色で透き通っているのだ!


川口屋:名古屋市中区錦3-13-12

※どちらも高島屋新宿店銘菓百選にて購入。
和菓子

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2008-04-07

まつ月(愛知県豊田市)/本わらび餅

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「まつ月」の“本わらび餅”、高級品です。


先日、日本橋の三井記念美術館へ出かけたついでに「うさぎや」でどら焼きでも買おうと立ち寄ったら、『どら焼き、品切れ中です』の貼り紙。そんなあーーーっとかなりのショックを受けつつ、ふらふら〜っと高島屋に入り、催事場へ向かいました。
あれは何の催事だったのか、有名料亭のお弁当や各地の甘味、惣菜などなどがずらずらと並び、どら焼きのショックも忘れてココロ躍らせます。

そんな中で見つけてしまいました、安政二年創業「まつ月」の“本わらび餅”。
親指の先ほどのわらび餅が7切れで840円、たいそうなお値段ではありませんか。それというのも、手間ひまかけて精製した「本わらび粉」をさらに5年も寝かせた、ねばりのある最高級のわらび粉で作られているのであります。

ぷる〜んとしたわらび餅は大好きですが、さてその違いはいかに。
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色もやや黒っぽい。


きな粉の香ばしさとともに感じるわらび餅のコク、とでもいいましょうか、ああ土の中にいらしたんですよねえ的な味わい(なんだそりゃ)。蜜などかけずにわらび餅の味を楽しむのがよいのでしょう。小さくたってしっかりどっしり味わえます。高級品価格も納得の味でした。

ふふっ、満足満足。いいものに会えたから、どら焼き品切れ、許す。


御菓子所 まつ月(まつづき):愛知県豊田市黒田町尾知59-5
 ※日本橋高島屋の催事にて購入。

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2007-07-04

芳光(名古屋)/わらび餅

わらびもちを並び待ち
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「芳光」の“わらび餅”


今年に入ってから新宿の伊勢丹や高島屋で何度か買えるチャンスがあったのに、まったく予定が合わずにあこがれ続けた、名古屋「芳光(よしみつ)」の“わらび餅”を先月ついに手にしました。ひゃあ〜お会いしとうございました〜。

「芳光」は京都「塩芳軒」で修業したご主人による京菓子のお店。この“わらび餅”はお店の看板商品であります。
地元でも予約しなければ買えないわらび餅を、新宿で小一時間並んで手に入れるシアワセよ。


そっとつつけばふるふるっとゆれるわらび餅。
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切ってみれば意外に厚みのあるぷるんとしたわらび餅からなめらかなこしあんがとろ〜り。そして香ばしいきな粉。
ああこれは間違いなく正しいわらび餅だ、と喜ばずにはいられません。

“わらび餅”の販売は7月から9月までお休みだそうです。


芳光:名古屋市東区新出来1-9-1(名鉄瀬戸線森下駅より徒歩5分) 日、年始休
 ※今回は伊勢丹新宿店にて購入

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2007-06-17

美濃忠の初かつをと老松の上生菓子〜端午の節句の和菓子たち その2

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名古屋「美濃忠」の葛製蒸し羊羹“初かつを”


端午の節句のお茶会に、師範が用意してくれたステキなお菓子は前回の記事にご紹介しました。
前回の記事はこちら

師範のプランをきいた時点で、ひとりあたり3〜4個の生菓子のほかに干菓子・煎餅がたくさん用意されていることはわかっていたのですが、それでもこんな機会はめったにないからと提案してみました。
「あのー『老松』のお菓子と“初かつを”を持参してもよろしいでしょうかー」

そんなわけでわたしが持参したお菓子のひとつ「美濃忠」の“初かつを”。大好きなとろ〜んふる〜んがうれしい蒸し羊羹の“上がり羊羹”とともに、今春の新宿タカシマヤ大リニューアルで地下「銘菓百選」に入荷されるようになりました。
ただし“初かつを”は2〜5月、“上がり羊羹”は9〜5月の入荷です。

包みを開けたら美しいピンク色に「まぐろだ、マグロー」と声をあげたひとがいましたが(笑)、鰹といったらカツオなの。どうしたって魚の切り身に見えるその美しさにうっとりです。
上がり羊羹とはまったく違う弾力があって、ぷるん♪としていますが外郎(ういろう)とはまた少し異なった食感なのは、葛と米粉の違いによるものなのでしょうか。


もうひとつ、どうしても師範の点ててくださるおいしいお茶とともに味わいたかった京都「老松」のお菓子。
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花菖蒲(こなし)、楓餅(道明寺)
木賊、兜(どちらも薯蕷饅頭)


「老松」は新宿伊勢丹のリニューアルでうれしい東京初出店を果たした京都老舗店であります。
どうでもいい話ですが、店員さんが予約注文票にこれらの菓銘をさらさらっと書いたことに感心。わたしが自信を持って書けるのは「楓餅」しかありません。そして「こなし」と書かれたことに感激。東京ではあまり「こなし」って言葉聞きませんからね〜。

「老松」への熱き思いは最近あんころりんさんが語っていらっしゃいます。
『老松』夏柑糖,芋煉きんとん,紅あんわらび餅」 有職菓子御調進所「老松」に魅かれ続けるわけ 山人艸果,夏みかん,よもぎ餅,薯預まんじゅう他


さて、お茶会の後は宴会へ突入。宴会のために師範が出した指令は「下賤なツマミを持ってきなさい」。
この的確な指示に、みな納得でありました。あんこの後の塩辛い漬け物のおいしさを知ろうとは(笑)


美濃忠(本店): 名古屋市中区丸ノ内1-5-31
 ※新宿タカシマヤB1F 銘菓百選には9〜5月(上がり羊羹)、2〜5月(初かつを)の金曜に入荷

老松(伊勢丹新宿店):新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店B1F

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2007-04-06

松華堂(愛知県半田市)/春日和

またしても、うっとりなんです


2月にJR名古屋タカシマヤで出会った愛知県半田市「松華堂」のすてきな和菓子。あの色・形も味わいも繊細で、ただただ感激したお菓子はなおココロに残り続けております。
2月に書いたの松華堂の記事はこちら

そうして気にしてみると、あちこちで「松華堂」のお名前を見かけるのです。たとえば書店で立ち読んだ和菓子関連の本。図書館で借りた和菓子の本。そして新宿伊勢丹の和菓子コーナーの入荷予定表。
・・・え!? 伊勢丹で松華堂の棹菓子を毎週入荷しているのですかー!? 知ってしまうとすぐにでも手に入れたくなってしまうのですが、なかなか予定が合いません。というかきちんと入荷する曜日を覚えておけ>自分。

そんなある日、銀座三越の菓遊庵に何やら見覚えのあるピンクの包装紙。わっ松華堂だってーーー、と中身も確認せず購入しました。きっと大丈夫、松華堂だから。
ほら、ね。

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季節の棹菓子“春日和”(ハーフサイズ)
※申し訳ありません! 天地が逆になっておりました。関係者のみなさまには、心よりお詫び申し上げます。

春の柔らかい日差しの縁側で若芽や花をのんびり眺める、至福のひととき。春の色合いのカルカンに大納言をあしらい羊羹と浮島を重ねました。(同封のしおりより引用)


上から浮島、羊羹、大納言、かるかん、と重ねられています(※写真の注記のように、正しくは下から浮島、羊羹、大納言、かるかんと重ねられています)。
まずこの色合いにぐっときまして。春なんだからピンクだー緑色だーとのわかりやすい色彩も悪くはありませんが、かるかん部分の淡い桜色と薄緑に、うぐいす色の羊羹に、そして浮島の黄色と薄茶色にも、なんとなくもや〜んとした春の日差しを感じ、一斉に咲きだした花々を感じ、次の季節へ向けて芽吹く緑を感じます。それから桜の花の儚さも少し。 ついでにいうと飛び交う花粉や黄砂さえ・・ああっごめんなさい、熱く語る自分が恥ずかしくてつい。

味はもうほんとにうまく説明できるチカラを持っていない自分が悲しすぎますが、とにかくたった一度の購入で絶大なる信頼をおく松華堂の味です。浮島、羊羹、かるかん、それぞれのおいしさをまとめあげる上品な甘み。
はい、まさに春の日差しの中でお茶をいただいている気分であります。すばらしいです!!

というわけで、わたしを魅了する松華堂さま。またどこかのデパ地下でお目にかかれますように。季節が変わるごとにうっとりさせてください。


松華堂:愛知県半田市御幸町103番地

和菓子 デパ地下

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