水本(金沢)の上生菓子
金沢紀行 その3
「水本」の“花びら餅”
吉はし菓子店と並んで楽しみにしていた「水本」のお菓子。こちらのお店は金沢のにぎやかな街からは少し離れたところにあります。
金沢市内の和菓子店では、上生菓子はお茶席優先なのか店頭に並ぶ数はごく少量だったのですが、「水本」では午前中早い時間に伺ったこともあって、たくさん並んでいました。
そのお菓子、やや大きめでなんとも個性的。新春にふさわしい目をひく鮮やかさ、でもシンプルなデザインのお菓子という印象です。
花びら餅は求肥餅だけれどかなり餅そのものに寄った食感で、味噌あんは味噌そのものの味が、ごぼうもごぼうそのものの味がしっかり感じられます。
“丹頂”
鶴の姿に惚れた煉り切り“丹頂”、中は黄身餡。
“千代の寿”
白い煉り切りの中はこし餡、紅い煉り切りの中は黄身餡。
繊細というよりは素朴な雰囲気の味ですが、それでもじんわりとその丁寧さが感じられるステキなお菓子でした。個人的には吉はしよりも好き。
ところでこうやってまとめていて今頃思うのは、東京よりもよもぎ餡、黄身餡、白餡のお菓子に出会う率が多かったなあ、ということ。たまたま選んだお菓子がそうだったのか、それともそれが金沢の特色なのか。ますます興味がわいてきます。
御菓子司 水本:金沢市暁町14-3 月休
※今回の金沢の記事はこちら
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→金沢「漆の実」にて「吉はし菓子店」の上生菓子をいただく
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→加賀麩司 宮田(金沢)/麩菓子 かりんとう
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→諸江屋(金沢)/オトギクズユ
→板屋(金沢)/香林
→越山甘清堂(金沢)/加賀れんこん餅
→金沢「茶房一笑」にて献上加賀棒茶と「高砂屋」のお菓子をいただく
→高砂屋(金沢)の上生菓子
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コメント
>千代の寿”
>白い煉り切りの中はこし餡、紅い煉り切りの中は黄身餡。
えええっ、そおなんですか、これ!すっごく驚きました。
なかなか豪快で愛すべき煉切たちですが、そんなすごいことが中で起こっているのとは。
>東京よりもよもぎ餡、黄身餡、白餡の
私はそもそも“よもぎ餡”を知らなかったわ。・・ひょっとして小豆がイマイチなんでしょうか??石川では“珠洲”の大納言とか売り出してるけどやはり食感が丹波よりだいぶ落ちるような気がしてます。
しかしそうなると、にんじん花びら餅はどこへいったのでしょう?
あー長くてごめんねー。
投稿: あんころりん | 2008-01-26 22:19
>あんころりんさん
ねえ? 驚くでしょう?
ほかのお菓子もしずく型にうずまきだとか、起き上がりこぼしだとか、なかなか豪快で、その豪快さが個性的でした。
和菓子の街って、松江のようなイメージで乗り込んだのですが、事情はまったく違いました。そうねえ、とくに小豆あんがおいしいわーって思ったお菓子は少ないかも。
もしかして、花びら餅に関しては歴史を捨てたのでしょうか。
投稿: kozue | 2008-01-27 00:01