鶴屋寿(京都)/さ久ら餅、嵐狭の月
先日、うぐいすの「ほーほけきょけきょけきょ」で目が覚めました。春ですねえ。
春といえばそう、桜餅。
日本橋三越へ「フンデルトヴァッサー展」を観に行きました。せっかくなのであちこちでお気に入りのものをいろいろ買い込むわけです。あ、土曜はアレが入荷する〜わたしの大好きな桜餅。
「鶴屋壽」の“さ久ら餅”。
<もちっ>と<ふんわり>の中間のようなやわらかい食感の道明寺は白色。上品な甘さのこしあん。やや儚げな印象のお餅を、それらを包む2枚の桜の葉の香りがぐっと引きしめます。
ところで、桜の葉は食べるのか、というモンダイですが。
わたしは何枚で包まれようとも1枚だけ食べておりましたが、とある和菓子協会関係者の方によるとそれは香りのみを楽しむものであって食べるものではない、とのことです。でもね、クレープ状の関東タイプならまだしも、道明寺では葉にくっついてしまうこともあるわけで、そこはお餅と一緒にかじらせていただきました。
桜餅といえば向島・長命寺が発祥の地として有名ですが、もしかすると京都の道明寺タイプの桜餅の方が先かもしれないよ〜というお話がお店のサイトにあります。江戸には負けないわよ、って感じでしょうか(笑)。
さて、「鶴屋壽」ってさ久ら餅だけのお店だと思い込んでおりましたが、今年に入って伊勢丹で開催された京都展への出店でほかのお菓子もいろいろ扱っていることを知りました。そこで気になったのが、懐中汁粉。
「鶴屋壽」の懐中汁粉“嵐狭の月”。
原材料は<餅粉、晒餡、砂糖、塩>といたってシンプル、月夜にかかる雲のような焼き色にもココロ惹かれて。
もちろんこれを割ってお椀に入れ、お湯を注いでお汁粉にします。実際は割ってから開封してね、中のあんこが飛び散っちゃうから(笑)。測るのを忘れましたが長さは15センチほどだったでしょうか。
お湯を注いだ瞬間に立ち上る香ばしい焼き餅の香り!
やわらかくなった餅はもちもちっとして、晒あんはさ久ら餅同様さらりとして上品な甘さです。ちなみにわたしはお湯の量をやや多めにするのが好み。
なんだか気に入ってしまって、伊勢丹新宿店の催事の後、立川店の京都展へも出かけてしまいました。
御菓子司 鶴屋壽:京都市右京区嵯峨天竜寺車道30
※さ久ら餅はデパートなどでも扱いあり。今回は日本橋三越の菓遊庵にて購入。
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コメント
食べますはっぱ。絶対。以前虎屋でアンケート取ってたから、どっちでも良いような気がするけど?
長命寺のも最終的に全部食べます。
だってあれ刻んで梅干しとお茶漬けとかにするとおいしいよ(貧乏性も甚だしいが)
懐中汁粉の餅が見事ですねー。
私は4月に伊勢丹新宿でも京都展やると思う。だってイノダの予定に入ってたから。
投稿: あんころりん | 2007-03-08 18:55
>あんころりんさん
そうかーそんな再利用法があったのですかー>葉っぱ。今度からそうします、ぜひ。
懐中汁粉はほんと、餅に感激しました。あんなに香ばしくてもちもちしているなんて。次見つけたらまた買っちゃうよ。
イノダは地下の食品催事にもよく出ているのでもしかするとそちらかもしれませんねー。
投稿: kozue | 2007-03-08 22:46
懐中汁粉の餅に感動するなんて
よほど優れているのでしょうね。
懐中汁粉といったら、まだ外側の
皮は、最中の皮ぐらいしか
思い浮かびません。
(わあ、貧乏だ)
桜餅の葉は、しょっぱいので
甘さが中和されてちょうどいいからたべます。
投稿: yottyan | 2007-03-09 10:35
kozueさん☆もう、びっくり☆です。
この桜餅。rossaもつい最近、生まれて初めて、いただいたばかり☆めっちゃ、うるさ方の、通な、おばちゃんのお持たせ。で、これは知る人ぞ、知るさ久ら餅☆!との薀蓄をたっぷり☆ご一緒におなかの中へ。
えっ?!これを、東京在住のkozueさんが、ご存知とは。。。!!?!?(敬服)☆恐れいりました☆
・・・というくらい、おいしい、さ久ら餅でした☆(笑)
投稿: rossa | 2007-03-09 11:29
>yottyanさん
わたし、最中の皮が苦手なものですから、お汁粉最中というものには手を出さなかったのですが、これは最中ではなく餅粉を使った「餅」なので安心して食べられます(どんな安心?)
そうなんですよね、桜餅の葉っぱ。食べるとほっとできる中和具合なんですよね〜。
>rossaさん
ええっ!? 知る人ぞ知る、なのですかっ?!
てっきり関西では、元祖桜餅といわれる東京の長命寺桜餅的な存在なのだと思っておりましたー。わりとひっそりとではありますが、けっこうデパ地下に出ているんですのよ。あ、東京にある京都のアンテナショップにもあるみたいなので、京都の代表選手かもしれませんね。
投稿: kozue | 2007-03-09 16:45
http://www.sakuramochi.jp/history/index.html
このIF・もしも・ならばの桜餅京都発祥説を載せている鶴屋寿
嵐山でさ久ら餅を売る老舗だそうです。
創業は1948年(昭和23年)
老舗?
投稿: arima | 2011-01-20 12:29
★arimaさん
昭和23年創業というと、京都では老舗といえないかもしれませんね。
投稿: kozue | 2011-01-20 15:31