亀屋清永(京都)/清浄歓喜団
応援団でもなければ氣志團でもないし木更津青年団でもない。もちろん喜び組でもない。
それは奈良時代から続くお菓子“清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)”。こんな形してます。
かわいいでしょー。楽しいでしょー。
去年の夏、雑誌「サライ」の表紙に載ってひと目惚れしちゃったのです。それ以来あこがれ続けていたのです。
先日、ぜひ食べてみたいお菓子があってねー、と話題にしていたら、なんと偶然にもその翌日にいただいてしまいました。感激〜。
ぜったいお菓子と思えないこの名前。身を清め密教の歓喜天への供物とした団子ってことです、たぶん。
いまでも肉食を断ち香でからだを清めて作るそうですよ(ほんとかしら?)。まったく勝手な思い込みですけどいかにも密教系寺院への供物という雰囲気ですよねー。
遣唐使が仏教とともに持ち帰って伝えたものとほとんど変わらなくて、その歴史1100年!(といわれてもピンときませんが)。
小麦粉と米粉の皮に、丁字、白檀、桂皮など7種類の香料を配合してまぶし、小豆あんを包んでごま油で揚げています。その香料の神秘的な香りは「清め」の意だそうで、結んだ形は八葉の蓮華をあらわします。おお、全体の形は金袋なんですね、ありがたやー。
ちなみに小豆あんになったのは江戸中期で、それまでは木の実を包んでいたらしいです。
さて、その味ですが。
がりっ、ごりっ、がりがりがりっ、ごりごりっ・・・・・
かたい。かたすぎる。え、味じゃない? だって半端じゃなくかたいんだもの、皮が。とくに上のねじった部分。
ええ、それでその味ですが。
太古の香り。え、わからない? だってそんな感じなんだもの。
7種の香料はほどよく香ります。どれが突出しているということもなく、複雑に絡み合って香ります。これが皮ともあんともいい相性。
ちょっとなつかしくもあり、だけど初めて食べる味。なんというか、カラカラ煎餅が油っぽくてうーんとかたくなったような(たぶん違う)。
そしてどうしたことでしょう、いただいているうちにものすごーくありがたい気持ちになってきました。食べてよかった。ありがとう、ありがとう、感謝の気持ちでいっぱい。
とにかく一度食べて気が済んだ、じゅうぶん気が済みました。わたしは気が済みましたが、もし機会がありましたらお試しの価値はじゅうぶんありますよとお勧めいたします。
お供物をいただいているんですから、ありがたいものなんですから。
亀屋清永:京都市東山区祇園町南側534(JR京阪本線四条駅より徒歩7分) 水休
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コメント
おもしろい形ですね!?大きさがとっても気になります。高さで言うと何cmくらいなのですか?
投稿: とまて | 2005-03-16 22:31
ね、おもしろいでしょー。
5〜6センチくらいだったかなー。そんなに大きくはないのです。だからよけいにかたいんだ。
投稿: kozue | 2005-03-17 12:12
たびたび失礼しまっす。
えと実は私も雑誌でウツクシク積まれてのっていたコレが気になっていてしかも今「池袋東武」の京都展で出ていて買おうかどうか迷っているのです…多分…「うわあ美味しい!」っていうノリでないことはわかっているのですがなんかこう一度は食べてみたいというか7種の香りが練り混まれてごま油で揚げてって…どんなんでしょう…5個で2700円以上するんですよー迷ってます…。もうココのブログはワタシの食べたいもん載りすぎですようー。全部にコメント書いてしまいそうですー。
投稿: ska@ヒトのにく | 2005-03-24 16:34
えっ、池袋に来てるんですかっ。そういう展には来ないものと思っていました、高貴な方だから。
そう、高貴な方は高価なんですよー。わたしはたまたま取り寄せた人がいて、それをみんなで分けたので1個だけで済んだのですが。1個だったらぜったい買えっていっちゃいますよ。5個なら・・・ムズカシイ、迷うわ、それ。
投稿: kozue | 2005-03-24 22:38